ソラは今日も喧嘩中
すると、

とんっ、と優馬さんの頭が肩に乗った。

それから、すーすーと規則正しい寝息が聞こえてきた。

いつから寝ていたんだろう。

もしかして、さっきのも寝言だったんだろうか...

気になったけれど、確認することなどできなかった。

「桜...好きだ...ずっと...」

確かに、そう言った。

それから、また耳元ですーすーと規則正しい寝息をたてる優馬さん。

私が好き?

桜なんてよくある名前だけれど、でも、たしかに私も桜だし。

それに、好きってどういう好き?

私と同じ?

それとも、兄妹のようなもの?

考えても、考えても、わからなかった。

ただ、私の肩に乗る好きな人の顔は、幸せそうに目を閉じていた。

私はもうこれ以上は心臓が持たなくて、そっと優馬さんから離れ、

それから着ていたカーディガンを優馬さんに掛けて、咲子の部屋へと向かった。
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