学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~


素直に嬉しかった。


テルは最終的に、夏じゃなくてあたしを選んだ。


やっぱり、テルの本当の彼女は、あたしなんだ。


それ以外、考えられない。


内心パレード状態だった。


しかし………


テルは、本当に冷酷化していた。


「えっ…?」


テルはいきなりヒョイッとあたしをお姫様抱っこした。


「な、何…?」


そう疑問に思った、その時だった。


ポイッ…


その途端、腕の温もりが消え、あたしの身体はフワッと宙に浮いた。


そして、猛スピードで下へ下へと落下していく。


頭が鈍い音を立て、全身に大きな衝撃が走った。


ニヤリと怪しく笑っているテルの表情を最期に、あたしの意識は途絶えた。

















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