学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~


テルは夏に気付くと、振り返って


「…おはよ」


と返し、少しだけ笑みを溢した。


それを目にした途端、身体中にモヤモヤとした感情が駆け巡っていく。


なんで、夏にはそうやって笑うの?


あたしにはめんどくさそうな顔して返したのに……。


まさか、親友に嫉妬しちゃうなんて。


…ダメだな、あたし。


「テ…」


テルに話し掛けようとした時、タイミング悪く朝の予令が鳴り響いた。


あたしは仕方なく席に着いた。


…それから、異変は起きた。


テルが、明らかにおかしかった。


目が合ったと思えばバッと反らし、話し掛けようと席に向かったらどっか行っちゃうし。


それに、おかしいのはテルだけじゃなかった。

















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