学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~
花菜にとり憑いた魂は、笑顔を浮かべていて、本当に嬉しそうだった。
「あの…」と、おずおずと結愛が、気まずそうな顔をして花菜に言った。
「さっきは...ごめんなさい。
あと………上手だった、よ、ピアノ」
申し訳なさそうに言う結愛に、花菜がニコッと穏やかに笑った。
『大丈夫、だよ。
私こそ……… こんな、自分勝手な事して……ごめんなさい。
私ね、もう、スッキリしちゃった。
バカげた事しようとしてた。
私、成仏する事にする。
ピアノ、最後に褒めて貰えて、本当に嬉しかった。ありがとう。
じゃあ……… さようなら』
花菜は最後に微笑むと、体が白く光り、頭上から何かが飛び出し、天高く昇っていった。