学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~
一番奥の個室に視線を移す。
すると、そこの個室だけ、扉が閉まっていた。
「やだ!あそこの事じゃないの、真っ赤な女子トイレって!」
恐れるように後ずさる結愛。
「でも...行こうよ。
花菜の分まで、一生懸命頑張るって決めたでしょ?」
あたしが一声掛けると、3人は小さく頷いてくれた。
そして通路に向かうと...
「……キャア!!」
綾が、急に悲鳴をあげた。
「ど、どうしたの、綾」
あたしがあわてふためいてそう聞くと、綾は泣きそうな表情であたしを見て来た。
「壁、が...」
綾が震える指で指差した壁を見ると、誰もが「ギャッ!」と悲鳴をあげた。
「こ、個室の壁が...」