学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~


なんと、個室の壁が、真っ赤に染まっていた。


奥の個室以外の他の個室の壁を見ても、どこも真っ赤に染められている。


明らかに、おかしい。


まさか夜の間に、学校でこんな怪奇現象が起こっていたなんて……。


考えただけで、恐ろしい。


……さて、問題は、奥の個室だ。


ここもきっと真っ赤に染まっているんだろうけど、一番奥だし、扉も閉まってる訳だし、真っ赤な壁だけでは済まなそうな気がする。


「こ、怖いよ……」


莉緒がガタガタと震え出した。


でも、怖くても逃げないでいてくれてる事だけでも、皆には感謝している。


「いい? 開ける、よ?」


皆の頷きを合図に、あたしは意を決して、ドアノブに手を掛けた。

















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