学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~
「ゆ、結愛……」
殴ったのは、結愛だった。
あたし達を呪い殺そうとしたおかっぱを、結愛が素手で殴ったようだ。
おかっぱは、ピクリとも動かない。
助かった。
…筈、だった……。
結愛は、一瞬笑顔を浮かべた後、苦し気な表情をして倒れたおかっぱの上にゆっくりと倒れ込んだ。
「! 結愛!?」
「結愛、どうしたの!?」
「結愛、結愛っ!」
結愛は、目を閉じたままで、呼吸ももうしていなかった。
「そんな…… 結愛っ…!」
莉緒は、結愛の上に泣き崩れた。
下にいたおかっぱは、いつの間にか消えていた。
呪いが、解けたんだと思う。
もしかして、これ…!