学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~
ガタガタという物音は段々と大きくなっていき、そのうち、ミシ、ミシ…という足音に変わった。
「やだ、なんか来るっ!」
震える綾が蒼空くんにしがみついた。
ミシ、ミシ、ミシ……。
近付いて来る、恐怖。
ミシ…
足音が、パタリと止んだ。
「止まった...」
「はぁ……」
皆がホッと出来たのも、束の間だった。
カチコチカチコチ!!
「!!」
「ぎゃーっ!」
背後からの気配を感じ、振り返ると…
「……嫌ぁっ」
あたしは、思わず尻餅を付いた。
骨格標本の黒い穴のような目が、あたし達を見つめていて、カチコチと歯を鳴らしていた。