♡放課後みすてりあすいーつ!♡
そんなこんなで放課後。
先生に言われた、空いた教室は、文系学部三号館の二階の一番西にあった。
掃除当番と同級生達からの依頼を受けてた私は、美色より遅くその場所へ向かった。
美色はもう既に教室に入って新聞部設立の準備をしてるらしい。
出入口のドアのところに丸っこい字とポップな可愛い装飾で『新聞部』と書かれた看板が貼ってあった。
いつの間に作ったんだ……?
カラリとドアを横にスライドさせ、中に足を踏み入れると、美色が手を振っていた。
「あ、タイムー!待ってたよ!ちょっとヘルプ!」
ん?
教室の真ん中に、二つの机と椅子が向かい合わせに置かれていて、その内の一つに美色は座ってる。
そして、もう一つの席には、見慣れない女の子が姿勢良く座っていた。
「準備も整ってへんのにお邪魔しちゃって、本当にかんにんえ……でも二人に一刻も早う聞いてほしくて……」
若干京都弁風の言葉を交えて話す彼女は、何だか焦ってるみたいだった。
座ってても分かるくらい背が高くて、モデルみたいに手足が長い娘だ。