♡放課後みすてりあすいーつ!♡

「そこは私が監視カメラのデータに侵入したりしてどうにかする。それに『びかり屋』の金平糖、可愛い小瓶に入ってて可愛いんだよ」

「決め手そこなの?」

当然、呆れられた。

だって、金平糖って小さくてコロコロしてて可愛いじゃない。

それに『びかり屋』っていったらここら辺じゃ名の知れた和菓子の名店。

値段が高いわけじゃないけど、お洒落すぎて学生は行きにくいお店なんだ!

ゲームで例えると、ゲーム自体は難なくクリア出来るんだけど、アイテムのドロップ率が低いからあまりやりたくないって感じ(伝わるかな?)。

その熱意が美色にも伝わったらしい。

諦めたようにため息をついた。

「もう、しょーがないなぁ。分かったよ。典美の頼みだしね、引き受けまーす」

「本当?!ありがとう!」

典美が椅子を倒す勢いで美色の手を握った。

うーん、典美は真面目なのに行動がバタバタしてるんだよな。

だから学級委員長には不向き。惜しい……



私はカチャリと紅茶を淹れたティーカップを受け皿に置き、典美に質問した。

「まずは、そうだね、手紙がどこに届けられたのか聞こうかな」

「えーっと、美術部の黒板に磁石で貼られてたわ」
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