♡放課後みすてりあすいーつ!♡

多分、立ったら私より十センチは差があるんじゃないかな。

肩に付くくらいの後ろの髪は少し外側にはねてて、前髪はきっちり切り揃えてる、ちょっと変わってるけど可愛いヘアスタイル。

全体の髪色は光の反射で若干紫っぽく見えた。

肌は白くて、ハーフみたいな感じの控えめな美少女。

これまで結構悩み相談を受けて、同級生や先輩後輩の顔は把握してたつもりだけど、この娘は初めて見るな。

全然知らない娘。

「ちょっと急ぎの相談みたいなの。タイムも机と椅子持ってきて、一緒に聞いて?」

「あ、うん」

教室の隅に置かれてた机に椅子をひっくり返して乗せて、掃除当番の時みたいにしてから美色の隣に持ってきた。

「どーせ聞くならタイムと一緒の方が良いかなって思って、待ってたの。
じゃぁ、君、最初に自己紹介して貰っていいかな?それから、一旦落ち着いて、ゆっくり分かりやすく相談内容を教えて?」

心理カウンセラーみたいに、優しく話しかける美色。

犯人探しする時とか、このテクであっさりゲロっちゃう人も多いんだよな……

「はい……」

女の子は俯き気味に、落ち着いてゆっくりと話し出した。

「うちの名前は姫宮 綺鳴(ひめみや きなり)。この学園の理系学部の二年三組に所属してます」
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