♡放課後みすてりあすいーつ!♡
完全に美術部内で谷先輩は四面楚歌だ。
私達相談部も、何も言えない……
「えー、相談部の諸君」
唯一谷先輩を責めなかった越水部長がぽんと私の肩を叩くと、何も言わずに目配せしてきた。
彼が犯人とは思えない、真実を明らかにしてくれって事かな。
気持ちは分かるけど、会場はぐちゃぐちゃだし証拠も出たし、証明のしようがない。
けど、それでも部長はそれで終わりにしたくないみたいだ。
画力が低いってだけで仲間外れなんて、酷い話だもんね。
私達も谷先輩をこのままにさせたくない。
「涼村くん、って言ったかな。君が拾った金平糖、一個だけ?」
「あ、いえ。三個くらいでした」
ふむ、と部長は考えるポーズをとる。
彼女も谷先輩を解放してあげたいんだ。
やっぱりなんだかんだで美術部部長。
優しいな。
「越水部長!最近何か美術部内で変な事とか起こりませんでしたか?」
美色も必死な顔で聞く。
「ん?んー……そーだなー。あたしちゃんの絵が、展覧会とかコンクールに入賞する回数が減った事かな?」
……いや、あのセンスを受け付けない所は少なくないと思うけど……
「あのね。投稿してもすぐ返されちゃうの。何も不備とか無いはずなんだけどね~」
「え、返されるんですか?」