♡放課後みすてりあすいーつ!♡
「つー事は、『英語』がヒント?」
「シルクハットもレモンパイもパイレーツも、英語やけど……」
ヒントが英語なのは確実のはず。
問題は、英語をどうやってこの暗号に結びつけるのか。
「もしかして、『鍵』とか『アクビ』の方を英語にするんじゃないかしら?」
おずおずと響香さんが手を挙げて発言した。
「アクビって、英語があるでありますか?」
「ええ。私学生時代に海外留学してたから知ってるわ。アクビはyawn(ヨーン)っていうの」
「よん?」
「ううん、もっと伸ばす感じで、yawnよ。はい、Once again(もう一回)♪」
「いやいやいやいや響香さん!娘が行方不明なのに英会話教室開いてる場合じゃないでしょ!アヤくんも乗らないの!!」
あー、ツッコミ不在って恐ろしい。
時音がいないのにあたしが時音になったみたいだ。
「話を戻して良い?要は英語じゃない所を英語にするって事で良いんだよね?」
「鍵はロック、アクビはヨーン、言うたら……あ!」
綺鳴がスマホのメモに文字を打ち出した。