♡放課後みすてりあすいーつ!♡
少し隙間の空いた窓から目だけ出して中を除くと、中性的なショートヘアの少女が正座していた。
見つけた。
時音は入口の方へ周り、倉庫の中へ入った。
「奏姉(かなねえ)ちゃん見っけ!もー、何してんの?ばあちゃん達が料理いっぱい作って待ってるよ?早く帰らないと、皆に食べら……」
「と、時音、来ちゃダメ!」
「え?」
ガッと、後ろからごつい手が時音の口元を押さえつけた。
「っ?!」
呼吸が遮られ苦しい。
男は果物ナイフを振りかざして怒り狂った。
「このガキがァ!!」
「ひっ!」
突然すぎて何が起こってるのか分からない。
「おい待てよ、これ以上荷物増やすなって。後々面倒だろ」
「チッ。じゃ、どうしろってんだよ。顔見られてんじゃねーか!!」
正直襲われたのは後ろからだしパニクってたしで顔なんか全く見えてなかったのだが、手が離れたおかげで周りの物事が段々と理解出来てきた。
少女は窓の近くで正座しているが、両手を後ろにしている。