♡放課後みすてりあすいーつ!♡

落ち着きの無い榊刑事はあたしと視線を合わせるために腰を軽く折ると、鼻歌を歌うように話しかけてきた。

「君達の話、実はちょくちょく聞いちゃってるんだよね〜♪なんでも、ちょっとした相談から事件まで、幅広く解決しちゃう探偵団だって!」

ところどころ微妙に違うけど、ほぼ合ってる事に驚いた。

な、なんで警察にまでそんな情報が行き渡ってんの……?

目を丸くして返事に困ってると、子供を叱る親みたいに須永警部が榊刑事を小突いた。

「颯馬、何くっちゃべってんだよ。遊びで来てんじゃないんだぞ」

「へーへー、分かってますよ。須永のおっちゃん」

「おっちゃんって言うな!!てめーだって三十路半ばじゃねーか!!」

「心は永遠の二十歳だも〜〜ん」

やいやいと言い合う二人は、先輩後輩というより兄弟というより親子というより、なんだか漫才コンビに見えた。

「仲、いいんスね」

うるさいのを鎮めようとして、珀成が口を挟む。

「あ?あぁ、こいつの妹と俺の娘が親友同士で、昔からの知り合いなんだよ。まぁ俺にとっちゃドラ息子みたいなもんだ」

「いや、ドラ息子っておかしいでしょ!俺就職してるし!!しかも警察だし!!嫁も子供も妹も弟も犬も猫もタツノオトシゴもいるし!!」
< 188 / 204 >

この作品をシェア

pagetop