♡放課後みすてりあすいーつ!♡
「犬も猫もタツノオトシゴもどーでもいいだろが!!旦那らしい事一つもしねぇってお前の嫁が言ってたって妹さんから聞いたぞ!!そういうのは年相応の大人の落ち着きってのを身につけてから言えや、ばぁーーーか!!」
段々口喧嘩が加速してきた。
慌てて絢太が仲裁に入る。
「え、え、えっと、お二人は、どうしてこの飛行機に乗ったのでありますか?」
「あー、いや、こっちも少し捜査したい事があってな。ついでに乗せてもらう感じなんだ」
落ち着こうとしてるのか、鞄から出した缶コーヒーをカシュっと開けながら、須永警部は言った。
「捜査?」
苦い匂いが苦手らしく、絢太が眉をひそめて尋ねる。
「詳しくは言えないが、俺が数年追っかけてる奴らなんだ。向こうの地元警察より俺の方が詳しいからな」
「交通費は経費で落ちるけど、どーせ行き先同じならなら便乗した方が良いでしょ?姫宮さんちの人で警察と良い意味で関わり持ってる人いるし。それに……」
さっきまでキラキラしてた榊刑事の瞳のハイライトが、すっと暗くなる。
「ちょっと君達が関わろうとしてる事件、俺らも関係あるかもしれないし」
「!そ、それってどういう……」
「あ、おねーさーん!何かビールとかある??ちょーだーい!!」
榊刑事は聞く前に態度をコロリと戻し、CAのお姉さんを呼び止めて声をかけていた。