♡放課後みすてりあすいーつ!♡
小さい子を相手にするように、燕くんは体良く弥彦くんを退かせた。
「じゃ、またな!」
「うん、またね!」
バスケットボールを持った身体が、窓の向こうでどんどん遠退いて行った。
ふむ。見た所、やっぱり友人関係に影響は無さそう。
仲良さそうに喋ってたし。
「ねぇタイム、やっぱ原因は弥彦くんじゃ無さそうだよね?」
いつの間にか近くにいた美色が、こっそりと私に耳打ちをした。
「だね。なんかもっと違う事……」
バタン!
「え?」
燕くんが消えた。
いや、違う。燕くんがいきなり倒れて、一時的に視界から消えたんだ!
視線を下に向けると、青白い顔で震えてる燕くんがいた。
「ちょっと、姫宮くん?!大丈夫?!」
芙雨ちゃんや近くの部員達がわらわらと集まってきた。