♡放課後みすてりあすいーつ!♡
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「失礼しますー!」
翌日の放課後、予め交換したメルアドで事情を説明し、私は綺鳴を部室に呼び出した。
勢い良く教室の扉を開ける綺鳴は、心做しか疲れたような困ったような表情をしてる。
こっちから話をふる前に、綺鳴は分かってるという風に口を開いた。
「昨日は色々とかんにんどっせ(ごめんね)。燕は特に持病は持ってへんし、家に帰った時は完全に復活しいや、一応大丈夫なんやけど……」
良かった。取り敢えず無事が分かっただけでも満足だ。
一回彼女を椅子に座らせてから、リラックスさせるために持ってきたお菓子を机の上に並べる。
今日は手軽に食べられる、細長いスナック菓子だ。
「やっぱり理由は分からへんまんまやわぁ、なんで弥彦くんと話した直後に倒れたんやろ?」
そう、問題はそこだ。
弥彦くんと燕くんは開いた窓越しに会話しただけだし、弥彦くんは燕くんに触ってないから、変な薬を飲ませることは出来ない。
「園芸部に毒が含まれた花があったとか?」
美色がスナック菓子を十本まとめて口に入れた。
ほっぺがリスみたいに膨らんで面白いことになってる。