♡放課後みすてりあすいーつ!♡
何回も何回も、これはおかしい、変だ、駄目って悩んだんだろうな……
でもやっぱり好きで、でも両親を困らせたくないし、引かれたくないしで、そのストレスのせいで過呼吸起こしたり泣いたりしたって事かな?
食欲がないのは、きっと単なる恋煩い。
「さっき帰りに燕くんが見つからなかったのは、弥彦くんと自転車二人乗りしてたからかな?見てないから確定は出来ないけど、燕くん小柄で華奢だから、制服着て引っ付いたらパッと見分かんないかも」
なるほど。
「電話の内容も別れ話みたいだったし、相手の声も弥彦くんだった」
さすがの地獄耳&記憶力。
これでもうバッチリ真相は分かった。
「同性愛な〜……」
意外にも、綺鳴は笑顔だ。
「びっくりしたりしないの?弟が同性愛者なのに」
「なんで?好きになるのに性別も何も関係無いやろ?今の時代は同性婚出来る国も増えとるし」
まぁ、私もそういうのに偏見とか無いタイプだけど……
「『好き』って気持ちに……恋愛に正しい形なんて無いやろ?相手の自由やろ。他人が口出しする方がおかしいんよ」
……燕くん、良いお姉さん持って幸せ者だね……
綺鳴がこの調子なら、きっと家族を説得する事も難しくないだろう。