♡放課後みすてりあすいーつ!♡
「で、その財布泥棒ってのは、どんな人?」
美色が口を挟んだ。
「あぁ、小柄な野郎だった。学ラン着てたから、他校の奴だろうな」
「ふーん」
興味無さそうに聞き流してるような相槌だけど、美色の耳はしっかりとそれを頭の中のメモにしっかりと記してる。
「それ、どこで見たの?」
「サッカー部の部室だ。勧誘受けてて、昨日見学した時に見たんだよ。見つけた直後、置いといた鞄に財布が無いのが分かったから、絶対そうだ」
本当に?
涼村くんの自作自演で周囲の目を引きたいからとかじゃ……
「言っとくが、俺じゃねーからな。サッカー部員が俺と一緒に財布泥棒を見てるから」
私の意思が通じてしまったみたいで、睨まれた。
まぁ、涼村くんが財布泥棒なら、自分から依頼なんてしないか。
「君の言ってる事は、嘘とは思えないね。現実味もあるし。でも……」
小柄な他校の男子なんて、いっぱいいる。
絞り込むのは大変……
「もしかして、無理なのか?」
「え?」
何、その煽るような目は。