♡放課後みすてりあすいーつ!♡
……しまった。
また対抗心の炎が……
一回咳払いして誤魔化し、冷静になってから渡辺くんに聞いた。
「そ、それで!その女の子達は財布泥棒見たか聞いた?」
「もちろん涼村が圧かける勢いで聞いたさ。でも誰も見てないって」
えー……
「そら、難しい問題やなぁ。財布泥棒は消えてもうたんやろか?」
やっぱり綺鳴の言う通りの結果になってしまう。
「消えられたら困るから、被害者全員を代表して俺様がお前らに頼んでやってんだろーが!!」
あれ。
俺様発言が一周回っただけかもしれないけど、ちゃんと他の人の事考えてるんだ。
……意外と良いとこあるじゃん。
……いやいや、やっぱり馬鹿だからただ俺様発言が一周回っただけだ!
きっとそうだ!うん!
こいつがそんなに良い奴な訳ない!!
「ねータイム、今日の捜査は終わりにしない?もうちょい目撃情報とか集めてからにしよーよ」
「まぁ、ミィの言う通りだね。空気を掴むような捜査してても、時間の無駄になるし……」