♡放課後みすてりあすいーつ!♡
「姉様~……?」
カラリと部室のドアが開いた。
ひょこりと顔を出したのは、綺鳴の弟の燕くん。
「あれ、燕?どないしたん?」
「うん、僕のクラスメイトでね、相談部に用がある人がいるんだ」
「お悩みか何か?」
「そう。透輝(とうき)くん、入っていいよ」
「あ、うん……」
背の高い男の子が燕くんの後ろから入ってきた。
ひょろっと細長い感じだけど、優しそうな人。
イケメンってわけじゃないけど、さらっとしたしょうゆ顔。
そこに何故か貼られた湿布だけが惜しいかな。
「えっと、相談部の皆さん、こんにちは。オレ、燕くんのクラスメイトの、越谷 透輝(こしがや とうき)って言います」
綺鳴が燕くんと透輝くんの二人を椅子に座らせたけど、透輝くんはソワソワと落ち着きがない。
これは……
「恋のお悩みって感じ?」
美色が期待の目でみつめる。
「え、あー……はい、まぁそんな感じです。と言っても、まだオレの一方通行ですけど」
照れたように首をさする透輝くん。