♡放課後みすてりあすいーつ!♡
学校の間取りは美色が把握してるけど、教室にいるとは限らないかも。
「今は昼休みだから……図書室じゃない?委員会の仕事とかあるかも」
私達一行は図書室へ向かった。
ちなみに間取りは美色が全部記憶してる。
地図持って移動してたら怪しまれるし、記憶力オバケの美色は、こういう時便利。
「図書室図書室~……うちらの学校より狭いなァ」
図書室の入口のドアを通過すると、綺鳴が残念そうに眉を下げた。
当たり前だ。
玲瓏学園は小中高全部同じ敷地内にあるから、図書室も共同で広い。図書室というか図書館だ。
対してここは如月高校。
高校だけだから比べると狭いのは当然。
「狭い分探しやすいでしょ。叶海ちゃんが玲瓏の生徒だったら逆に探すの大変……あ、いた」
美色が一人の女の子をちょいちょいと指さした。
確かに、写真と同じ顔の可愛い女の子。
ラッキーだけど、見つけるの早いな!!
幸い、図書館には人がほぼいない。
本棚に身体を隠し、私達三人は叶海ちゃんの観察を始めた。
美色、私、綺鳴と身長順に本棚の陰から目だけ出して様子を伺う。