モノのキモチ
花のキモチ
今日は良い天気です。私達がこうやって生きて行けるのも、おてんとさまのおかげなんです。
ここは花屋。
私はかすみ草。
いつも一輪の花として、ではなく、他の花の引き立て役として売られてきた事に腹を立てる友達もいるけど、私はそうは思いません。
こうやって咲いて要られるだけで私は幸せだし、誰かに愛してもらいたいなんて私にはとても大それた事に思えて。
私はこのままで良いのです
「お母さん!お花がいっぱい!」
「素敵。お父さんにプレゼントしようか」
「うん!あたし、これが良い!」
「あら、かすみ草?薔薇とかチューリップじゃなくて良いの?」
「うん。あたしこの花大好きなの!ちっちゃい花がたくさんついてて、それにこの子…」
「ニコニコしてる」
私はその女の子に買われました。
そして女の子は私を抱えて入院中のお父さんの所へ行きました。お父さんも私をやさしくいけてくれました。
その晩、お父さんは私を見て泣き出しました。
お父さんは私に、こう言いました。
「君はなんてニコニコ笑いかけてくれるんだろう。咲いてくれて、ありがとう」
あぁおてんとさま。
私を愛してくれる人に出会う事ができました。
ありがとう
おわり
ここは花屋。
私はかすみ草。
いつも一輪の花として、ではなく、他の花の引き立て役として売られてきた事に腹を立てる友達もいるけど、私はそうは思いません。
こうやって咲いて要られるだけで私は幸せだし、誰かに愛してもらいたいなんて私にはとても大それた事に思えて。
私はこのままで良いのです
「お母さん!お花がいっぱい!」
「素敵。お父さんにプレゼントしようか」
「うん!あたし、これが良い!」
「あら、かすみ草?薔薇とかチューリップじゃなくて良いの?」
「うん。あたしこの花大好きなの!ちっちゃい花がたくさんついてて、それにこの子…」
「ニコニコしてる」
私はその女の子に買われました。
そして女の子は私を抱えて入院中のお父さんの所へ行きました。お父さんも私をやさしくいけてくれました。
その晩、お父さんは私を見て泣き出しました。
お父さんは私に、こう言いました。
「君はなんてニコニコ笑いかけてくれるんだろう。咲いてくれて、ありがとう」
あぁおてんとさま。
私を愛してくれる人に出会う事ができました。
ありがとう
おわり