青い夏
◆ ◆ ◆
蒼斗と出店を大分まわり終えたころ、前方に見覚えのある姿が見えた。
6人といったところか。
浴衣姿の女子が3人に、私服の男子が3人。
集団は徐々に近付いて来る。
認識した見覚えのある面子にウンザリというか、あーというか……。
「おーい、ゆき!」
一人の女子が叫び、はしたなく、肘を覗かせて大きく手を振った。
私は小さく手を振りかえした。
知り合いか? という蒼斗の表情に、まぁねといった具合に苦笑する。
今更道を引き返しても遅いだろう……。
「ゆきも来ていたんだ」
ひとりの女子が言った。
「うん、まぁ……」
「隣の人は? ゆきの彼氏?」
「えっと、幼なじみのーー」
「蒼斗? 北上蒼斗?」
驚きの表情を浮かべた男子が蒼斗に訊いた。
「え? て、おまえナオヤか?」
そして、再会を喜ぶ声が一斉に上がった。
蒼斗と出店を大分まわり終えたころ、前方に見覚えのある姿が見えた。
6人といったところか。
浴衣姿の女子が3人に、私服の男子が3人。
集団は徐々に近付いて来る。
認識した見覚えのある面子にウンザリというか、あーというか……。
「おーい、ゆき!」
一人の女子が叫び、はしたなく、肘を覗かせて大きく手を振った。
私は小さく手を振りかえした。
知り合いか? という蒼斗の表情に、まぁねといった具合に苦笑する。
今更道を引き返しても遅いだろう……。
「ゆきも来ていたんだ」
ひとりの女子が言った。
「うん、まぁ……」
「隣の人は? ゆきの彼氏?」
「えっと、幼なじみのーー」
「蒼斗? 北上蒼斗?」
驚きの表情を浮かべた男子が蒼斗に訊いた。
「え? て、おまえナオヤか?」
そして、再会を喜ぶ声が一斉に上がった。