陽の明かり



太陽の光が強く差し込み、目を軽く閉じ、手で避ける。


「眩しい…。」



昨日とは違い、雲ひとつない晴天の空。
朝日の日差しは、私を包み込んだ。




もう、恵未優ついてるかな?
それに…昨日、いつ帰ったんだろう。


暗い森はどうしても慣れない。
昼間の森とは違い、不気味さが漂っている。
そんな中で、昨日恵未優は大丈夫だったんだろか。


聞いても答えてくれるだろうか。


色んなことを考えつつも、恵未優のことばかり考えていたそんな中、

横断歩道で信号が赤になり、止まる。
車が行き交う道を見ていると、横断歩道を挟んで目の前に優香の姿が。


えっ、なんでいるの…?


それに隣には、同じクラスの男子生徒である、祐介(ゆうすけ)君が。

もしかして付き合ってる?
私、知らなかった。

…悲しいな、やっぱり友達じゃないのかも。
仕方ないけど、遠回りしよう。


そう思って、足を左に動かした瞬間、運悪く青信号になった。

しかも、こっちを2人が見ている。


…どうしたらいい。


静止してるのは不自然、とついに横断歩道を通ることに。


チラ、と前を見ると優香が困り顔で近づいてくる。
祐介君も、同様にそんな顔。


「…あ、紗枝!」

優香は手を左右に振り、「やほー」って話しかけてきて、私も焦りながら「や、やほ!」って笑った。


祐介君は、そっぽを向いていた。


スッと私たちは去り、本当の一瞬にして過ぎた。
…逆に去りすぎる前の方がすごく長かったぐらいだ。


どうして、祐介君と朝から歩いてたんだろう。
付き合ってる、の他に理由は考えられないけど、でも…


私は、祐介君が好きなんだ。


優香だって、知っている。
それに、優香は好きな人はいないって言っていた。
なのにどうして?


恵未優から変わり、私の頭の中は疑惑だらけだった。


私が好きだと知っていて優香は…。



あぁ、私は友達じゃなかった。
改めて何回も、何回も傷ついた。

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