陽の明かり


ギィ…



内側から開けられたドアからひょっこり顔を出す14歳の少女。


「いらっしゃい。」


そう言いニッコリ微笑んでくれる、その少女は私と同い年の恵未優(えみゆ)。


透き通るような白い肌、くりくりとした目
ツヤのあるロングの髪、筋の通った鼻

けして私と同い年と思わせられない大人のような顔つきだ。


「紗英ちゃん。」


と呼ばれた私は紗英。
特に魅力もない普通の女の子だと思っている。


「今日も来ちゃった。」


私はにひひっ、と笑った。


「来てくれて私は嬉しいよ、ありがとう。」


恵未優は私の手を引っ張ると小屋の中に入れてくれた。


木の香りが漂うこの小屋の中は、案外広く感じる。
それは用具類が少ないのもその理由だけど、奥行き3mの、高さ2mほどの広さで私達2人に、二人ほど座れる木のベンチ
真ん中に正方形の木の机、
そして一番奥には上から吊り下げた2本の紐に結んだ木の板だけのブランコ。


たったそれだけだ。
布類なく、飲み物もなく生活観が全くないのだが逆にそれが「私たちの秘密基地」になっているように見えた。

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