陽の明かり
「…頑張りすぎないで。せめて私の前では…」
恵未優の一言にブランコを漕ぐ足の動きが止まった。
「………っ」
一筋の涙が右目からこぼれ落ちた。
恵未優は私に近寄り、頭を軽くぽん、ぽんと撫でた。
「大丈夫だよ、私がついてるから。」
「…っ、う…ぅ、ありが…とっ」
本当は辛いんだ。
勉強が好きだなんて、そんなのは思い聞かせかもしれない。
友達に裏切られても、学校に行く時…勉強が好きだからって言い続けて通いたいから。
学校に行かなきゃならないって思ってるから…だから…辛いんだ。
クラスメイトから何を言われても動じずにいることも…全部辛いんだ。
「もう、頑張りすぎないで。頑張り屋さんなのは誰よりも私が知ってるから、」
恵未優は、頭をなでる手を止めずしばらくの間、慰めてくれた。