いつか、好きって伝えたい。〜有り難うのLove story〜
その黒い陰の持ち主はスラッとスタイルが良く、髪の毛はワックスでキメ細やかに整えられていた。



「おやおや。今日も四人で仲良くご飯食べてるねー」



乙女ゲームに出て来そうな、少し掠れた声にドキッとしてしまう。



「何を楽しそうに話しているのかと思いきや、俺の話題ですか」



「練次くん……」



茉莉花が顔を上げると、そこには練次の顔があった。



顔が少しにやついている。



「俺に告白して来た結果なんて、大切なオトモダチに言えるわけねーよなぁ」



言わないで。
お願い、言わないで。



俯いた茉莉花の瞳には、涙が溜まっていた。
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