いつか、好きって伝えたい。〜有り難うのLove story〜
鼻がツンとする。



そんな茉莉花の様子に気付いたのか、隣に座っていた桜が優しく茉莉花の肩を摩った。



「茉莉花、大丈夫?……やめなさいよ、練次」



桜は、哀れな目で茉莉花を見つめる練次を睨みつける。



様々な声が混ざり合っている教室も、いつの間にか静まり返っていた。



それでも練次は、お構いなしに続けた。



「だって、澤田さー。あんなキモい手紙渡して来て、結局俺にフラれてんじゃん」



瞬間、茉莉花は背筋に冷たいものが通る感覚になった。



見えていなくても、痛い程周囲からの視線を感じる。



膝がガクガクと震えだした。
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