世界の中心でアイを叫んだのに【B L】
*零央side*
「寒…」
ようやく仕事が終わり会社を出たと思えば、寒さが俺を襲う。
漣 零央(サザナミ レオ)25歳
会社員勤務
これが俺だ。
「手袋も持ってくるべきだったな。」
あの人も冬にはこんな思いをしてたのかと思うと、身体が震えた。
別に、会いたくて震えるガラでもないし、きっと寒さのせいだろう。
電車に乗り、3駅先で降りる。
徒歩20分で、俺の家。
しかし寒い。
冬というのはどうも苦手だ。
俺は少し小走りになりながら、マンションに到着した。
エレベーターに乗り、6階まで上がる。
部屋に着いたら、暖房を入れて、風呂をわかして…
そんなことを考えながら、エレベーターの扉が開くのを待った。
チンッ
軽い音とともに、扉が開く。
やっと着いた。
「はー…」
深いため息を付きながら廊下をまがると。
「……は。」