世界の中心でアイを叫んだのに【B L】
俺の家の扉であろうドアの前に、大きい白い固まりが落ちている。
なんだあれは…
俺の家の前、だよな…?
嫌がらせ?
いやいや、家賃はちゃんと払ってるし、仕事で恨みを買うような覚えもない。
恋人は…問題ない、か。
もぞっ
うわ動いた。
なんなんだこれは。
もしかしてヤバいものとか…
やめてくれよ、ホント勘弁。
「ん…」
え…
うわ、うわうわ。
なんか人みたいだ。
…落ち着け、俺。
幽霊では…ない、よな。
でも、白い浴衣を着ている。
裾には赤い椿が描かれていて。
「あ、あのー…」
酔っ払いか?
随分和風な酔っぱらいだな。