Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
「そんなことより、せっかく2人なんだ。聞かせてよ。雛子ちゃんのこと」
綺麗な七倉さんの目が、私を写す。
まだ、この強い視線に慣れなくて、目をさ迷わせた後、恐る恐る七倉さんの目を見返す。
すると七倉さんは、恥ずかしそうな顔をした。
「その視線。俺を殺す気?」
ザブーンと、波の音が遠く聞こえた。
「え?」
「初めて雛子ちゃんを見てから、ずっとその眼差しが目に焼きついてた。その目が俺を離さなくて、君に会いたいと、何度も思った」
七倉さんの手が、風に乱れる私の髪に触れる。
「この真っ直ぐな黒髪も。ガラスみたいに透き通った目も。俺の心を掴んで離さない」
七倉さんの言葉、一つ一つに、体中が反応した。