Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
真っ赤になって火照った頬に、七倉さんがそっと触れる。
「恥ずかしがり屋なとこも、天然なとこも。ひたむきにテニスをする姿も。大切なことは、ちゃんと言葉にして伝えてくれるとこも。その全部が好きだ。好きだよ、雛子ちゃん」
七倉さんの強い目で、綺麗な声で、私だけに向けられた言葉。
ドキドキしすぎて、心が壊れそう。
「七倉さんだって、私を殺したいんですか?七倉さんの目に、声に、心臓が爆発しそうです」
「爆発」のところで、くすっと笑う七倉さん。
「それは困るね」
私の乱れた髪を耳にかけながら、そう言った七倉さんは、私に顔を近づけた。