Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
彼は菅 陽希(すが はるき)。
私と同じ3年生で、バスケ部のエース。
綺麗な顔と、都の代表選手にも選ばれるくらいバスケが上手なことから、学校でも人気の人。
菅君の顔と名前は知ってたけれど、一度も話したことはない。どうして彼がここにいるのだろうか?と不思議に思っていると、
「今日、俺と一緒に帰ろう?」
菅君は、まるで私が彼の昔からの友達かのように誘った。
「え?私が菅君と?」
突然のことにプチパニックに陥ってると、
「陽希、いくらなんでも唐突過ぎ!こういう時は、まずは『友達になってください』でしょ?」
亜理沙が呆れたように突っ込んだ。そして、
「ごめん、雛。こいつ顔はいいけどバカなの」
そう言って、菅君の背中をバシッと叩いた。