Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
ラバーズ12
部活の後、家に帰ろうとすると、先にバスケ部の練習を終えた菅君が、校門の所で待っていた。
「一緒に帰ろう?」
何度断ってもめげない菅君は、この日も笑顔でそう言った。
「ごめん」そう言って、菅君の隣を通り過ぎようとしたとき、
「真下さんって、Soul Loversの七倉ハルのファンなんだ」
突然の言葉。
七倉さんの名前に、ドクッと胸が脈打つ。
「え?なんで?」
動揺する私に、菅君は、私の学生鞄を指差した。
「だって、そのバッチ、七倉ハルでしょ?」
菅君の言葉に、動揺を隠して「うん」と答えようとする前に、
「意外だな。真下さんのタイプが、あんなチャラ男の遊び人なんて」
がっかりしたような菅君の声。そして、
「けど真下さんがチャラ男が好きなら、俺もチャラくなろっかな」