Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
七倉さんの病室に通い始めてすぐ、七倉さんは私の通学鞄につけている缶バッチに気付いた。
「雛子ちゃん。それってSoul Loversのグッズだよね」
目を丸くする七倉さんに、なんだか照れくさくて顔が赤くなる。
「七倉さんの写真が欲しくて。このバッチをつけてたら、いつも七倉さんが側にいてくれるみたいで、勇気が出るんだ」
照れながら、ベッドに横になっている七倉さんの視界にちゃんと入るように、バッグを持ち上げる。
七倉さんは、私の胸のドキドキが伝染したみたいに照れながら、
「じゃあ俺の怪我が治ったら、一緒に写真を撮ろう」
にっこりと笑った。
私は嬉しくて、真っ赤な顔で「うん」と頷いた。