Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~



菅君が、真っすぐに私を見つめる。



色素の薄い瞳は透明で、奇麗で。



思わず彼の瞳に飲み込まれる。



「それから退院して、学校で亜理沙に聞いたんだ。真下さんと七倉ハルのこと。
君の涙の理由も、一途な思いも知って。気が付いたら君を好きになってた」



菅君の中から、熱い感情があふれ出して、私を火傷させてしまいそう。



「七倉ハルに捨てられた後、俺がどんなに誘っても揺るがない真下さんに、どんどん惹かれていった。そして願った。俺も七倉ハルみたいに、一途に君から愛されたいって」



それ以上、言わないで。



それ以上、私を見ないで。



七倉さんを好きでい続けるって決めたのに、



その決意が揺らいで、あなたに縋ってしまいそう。



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