Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
驚いて目を見開いたタイミングで「おめでとう」の声と共に、クラッカーが一斉に鳴った。
明るい店内は、手作りの装飾品で飾られていて、
【祝☆真下雛子 準優勝】
って書いた大きな垂れ幕があった。
ぐるりと周囲を見回すと、テニス部の仲間や、同じクラスの友達。
顧問の先生。担任の先生。
菅くんも、亜理沙の隣に立っていた。
伊織さんやコーギーの店長。兄のヒップホップ仲間。
それにSoul Loversのメンバーも勢揃いしていて、驚いた。
私の手を握る、七倉さんの手に力がこもる。私は顔を上げて、みんなに言った。
「一番になれなかったのは悔しいけど、それでも準優勝できたのは、皆が支えてくれたお陰です。ありがとうございます!!」
拍手が沸き起こり、七倉さんが優しく微笑んだ。
支えてくれる家族や仲間。
皆がいるから、ここまで頑張れたんだって、
改めて感じた。