Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
店長さん。いつもバカ兄貴がお世話になっています。
今日だって、私のためにお店を貸しきりにしてもらって、すみません。
でも本当に、ありがとうございます。
ここにいる一人一人に、心の中でお礼を言う。
隣には、目を細めて優しく私を見る七倉さん。
七倉さんに見つめられるのは、未だに苦手で、
ドキドキが止まらない。
恥ずかしくて、俯く私の顎に手を添えた七倉さんは、
「下を見ないで。雛子ちゃんのこと、もっと見せて」
そう言って、私を上向かせた。
七倉さんに顎を持ち上げられて、七倉さんに見つめられる。
黒く、澄んだ瞳があまりに綺麗で、キュン死してしまいそう。
「雛子ちゃん」
私を呼ぶ、綺麗な声が好き。
見つめる、強い眼差しが好き。
七倉さんは「疲れたでしょ」と言って、私を椅子に座らせた。