Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
私たちのやり取りに、誰かが口笛を吹いて冷やかした。
すると、
「お前らにはやらねーぞ!」
七倉さんはそう言って、私を広い胸に抱き寄せた。
ジュースを飲んで、皆が用意してくれた軽食を食べる。
兄を中心に盛り上がる店内。
学校の友達も、Soul Loversの皆も楽しそう。
「歌うぞ!」
突然、竜也さんが言った。
その言葉に、七倉さんが私の隣で立ち上がる。
他のメンバーも、竜也さんの元に集まった。
伊織さんがDJブースに立ち、曲を流すと、5人は歌い始めた。
急に始まった生ライブに、店内は大熱狂。
マイクを持った七倉さんの姿に、思わず椅子から立ち上がって、彼の前まで駆け出していた。
『もう無理だなんて、言わないで
俺が側にいるから
限界なんて、飛び越えて
2人で行こう』