オフィスにラブは落ちてねぇ!!
「ただいまー。」
愛美がコーヒーを飲みながら書類に目を通していると、背の高い男がネクタイをゆるめながら支部に戻ってきた。
(ネクタイゆるめながら“ただいまー”って、オマエん家かよ!!)
愛美が心の中で突っ込みを入れていると、朝野さんがその男に笑顔を向けた。
「支部長、お帰りなさい。お疲れ様です。」
支部長と呼ばれたその男は、自分の席には向かわず愛美のそばに近付いて来た。
「ただいま。」
「お帰りなさい。お疲れ様です。」
(帰って来なくていいのに。)
「明日、新人の支部長面接があるから。準備よろしく。」
「わかりました。」
(言われなくてもわかってるっつーの。)
「俺の留守中に部長から連絡なかった?」
「ありません。」
(同じ営業所内にいるんだから、自分で部長の所に行けばいいのに。)
「おかしいなぁ…。」
首をかしげながら自分の席に戻る支部長に、愛美は心の中で舌を出す。
(近寄んな!!この俺様男が!!)
この支部の支部長を務めるのは、緒川 政弘(オガワ マサヒロ)32歳。
社内でも評判のイケメンで、異例の若さで出世したエリートだ。
おまけに独身で、たくさんの女性職員の憧れの的なのだが、愛美はこの胡散臭い男が大嫌いだった。
(ちょっと仕事が出来るからって、偉そうにすんなよ。)
多くの女性職員が、その俺様ぶりにときめくと言うが、愛美は“俺様”タイプが大嫌いだ。
(なんで毎日毎日、あんな男の顔見なきゃなんないんだ。早く転勤になればいいのに。)
愛美がコーヒーを飲みながら書類に目を通していると、背の高い男がネクタイをゆるめながら支部に戻ってきた。
(ネクタイゆるめながら“ただいまー”って、オマエん家かよ!!)
愛美が心の中で突っ込みを入れていると、朝野さんがその男に笑顔を向けた。
「支部長、お帰りなさい。お疲れ様です。」
支部長と呼ばれたその男は、自分の席には向かわず愛美のそばに近付いて来た。
「ただいま。」
「お帰りなさい。お疲れ様です。」
(帰って来なくていいのに。)
「明日、新人の支部長面接があるから。準備よろしく。」
「わかりました。」
(言われなくてもわかってるっつーの。)
「俺の留守中に部長から連絡なかった?」
「ありません。」
(同じ営業所内にいるんだから、自分で部長の所に行けばいいのに。)
「おかしいなぁ…。」
首をかしげながら自分の席に戻る支部長に、愛美は心の中で舌を出す。
(近寄んな!!この俺様男が!!)
この支部の支部長を務めるのは、緒川 政弘(オガワ マサヒロ)32歳。
社内でも評判のイケメンで、異例の若さで出世したエリートだ。
おまけに独身で、たくさんの女性職員の憧れの的なのだが、愛美はこの胡散臭い男が大嫌いだった。
(ちょっと仕事が出来るからって、偉そうにすんなよ。)
多くの女性職員が、その俺様ぶりにときめくと言うが、愛美は“俺様”タイプが大嫌いだ。
(なんで毎日毎日、あんな男の顔見なきゃなんないんだ。早く転勤になればいいのに。)