オフィスにラブは落ちてねぇ!!
2時半前。
仕事に無駄のない事で有名な支部のトップセールスの森さんが帰社した。
契約後の処理を手際よくこなし、あっという間に帰って行った。
夕方までかかるかと思ったのに、さすが森さん仕事が早いと思いながら、緒川支部長は支社に送るデータを入力する。
これさえ済めば愛美に会いに行けると、緒川支部長は猛スピードでキーボードを叩く。
そんな緒川支部長の様子を見て、高瀬FPと峰岸主管はまた顔を見合わせてニヤニヤした。
「わかりやすいわねぇ…。」
「ホントに。」
3時前。
愛美のスマホがメールの受信を知らせた。
“今から会社を出て、
一度家に戻って着替えてから
愛美の家に行きます。
せっかく早く終わったから、
どこかに出掛けようか?”
思ったよりずっと早く会えるのが嬉しくて、自然と笑顔になる。
“お疲れ様でした。
気を付けて帰って下さいね。
楽しみに待ってます。”
メールを送った後、自分から“楽しみに待ってます”という言葉が出た事に驚いた。
待つのはつらいとずっと思っていたのに、もうすぐ会えると思うと、待っている時間さえ幸せだと感じる。
それはきっと、待つ相手が“政弘さん”だからなのだと愛美は思った。
それから愛美は、丁寧に化粧をして、この間デートの約束をした時に選んだ服を着た。
髪をハーフアップにしてお気に入りの髪飾りをつけた。
もうすぐ会えるとか、どこに行くんだろうとか、浮き足立っている自分が少し照れ臭い。
好きだと言ってくれる人がいて、自分もまた、その人が好きだと思う。
自分の会いたいと思う人が、会いたいと言って会いに来てくれる。
好きな人のためにおしゃれをして、ドキドキしながらその人を待つ。
こんな気持ちになるのは何年ぶりだろう?
いつの間に、こんなに好きになっていたんだろう?
仕事に無駄のない事で有名な支部のトップセールスの森さんが帰社した。
契約後の処理を手際よくこなし、あっという間に帰って行った。
夕方までかかるかと思ったのに、さすが森さん仕事が早いと思いながら、緒川支部長は支社に送るデータを入力する。
これさえ済めば愛美に会いに行けると、緒川支部長は猛スピードでキーボードを叩く。
そんな緒川支部長の様子を見て、高瀬FPと峰岸主管はまた顔を見合わせてニヤニヤした。
「わかりやすいわねぇ…。」
「ホントに。」
3時前。
愛美のスマホがメールの受信を知らせた。
“今から会社を出て、
一度家に戻って着替えてから
愛美の家に行きます。
せっかく早く終わったから、
どこかに出掛けようか?”
思ったよりずっと早く会えるのが嬉しくて、自然と笑顔になる。
“お疲れ様でした。
気を付けて帰って下さいね。
楽しみに待ってます。”
メールを送った後、自分から“楽しみに待ってます”という言葉が出た事に驚いた。
待つのはつらいとずっと思っていたのに、もうすぐ会えると思うと、待っている時間さえ幸せだと感じる。
それはきっと、待つ相手が“政弘さん”だからなのだと愛美は思った。
それから愛美は、丁寧に化粧をして、この間デートの約束をした時に選んだ服を着た。
髪をハーフアップにしてお気に入りの髪飾りをつけた。
もうすぐ会えるとか、どこに行くんだろうとか、浮き足立っている自分が少し照れ臭い。
好きだと言ってくれる人がいて、自分もまた、その人が好きだと思う。
自分の会いたいと思う人が、会いたいと言って会いに来てくれる。
好きな人のためにおしゃれをして、ドキドキしながらその人を待つ。
こんな気持ちになるのは何年ぶりだろう?
いつの間に、こんなに好きになっていたんだろう?