俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜


そのすべり台は見た目通りふかふかのすわり心地でふわっと滑り降りていくような感覚。
童心に帰ったみたいに無邪気にはしゃいでしまった。





「わあ!おねえちゃんはやーい!」



体重がある分、子どもたちより早く滑り降りる私に、子どもたちは歓声を上げる。
だから私は、子どもを膝に抱え一緒に滑り降りる。

普段一人で滑る早さより断然早いことに、子どもたちは大喜びのようだった。





「お姉ちゃんありがとう!」



子どもたちとひとしきり遊んだ私はカインとその場を後にする。
カインの事も忘れてすっかり楽しんでしまったことに気づいた私は、おずおずとカインを見た。



「あの、ごめん・・・。すっかり遊びほうけちゃった」

「楽しかったか?」

「え?それはもちろん・・・」

「そうか。ならいい」



カインは素っ気なくそう言うとそれ以上なにも言わず黙って歩き出した。
もしかしたら私、カインの事誤解してるのかな。

カインの事、まだ何も知らないのかもしれない。





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