俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「今日、こちらに来ることになっていましたから」
「・・・うん」
「ももこさんは、カインの事・・・」
「ち、違う!私はそんなんじゃ・・・」
ヨウさんの言葉を遮って私は叫んだ。
だって、違う。
あんな奴好きになるはずない。
絶対にありえない。
どうせ好きになるなら、ヨウさんみたいな優しくて暖かい人だ。
「私は、喜んでるの!あいつが婚約者とうまくいけば、私は人間界に戻れるかもしれないし!だから・・・!辛いとか、胸が苦しいとか、そんなんじゃ絶対ないの!」
「ももこさん」
「違う!絶対に、違うの!」
「わかりました。わかりましたから」
取り乱す私の肩をヨウさんが抑える。
もっていたカップから紅茶が零れ床に落ちた。
「あ・・・」
「ももこさん、火傷は?」
「・・・大丈夫、です」
「そう。よかった・・・」
ヨウさんが手際よく床にこぼれた紅茶をふき取ってくれる。
私は落ち着かせるよう深く息を吐いた。