俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「お前、なにをしている」
自分の部屋まで歩いている最中、突然聞こえた声に立ち止まった。
その声の主が誰だかわかってしまうから、振り向きたくない。
「なに勝手に出歩いているんだ」
「・・・自分の部屋に戻ってるの。いつまでもヨウさんの部屋にいたら迷惑だし」
振り向きもせずそう答える。
今は、会いたくなかったのに。
自分のよくわからない感情が落ち着くまでは。
「部屋まで送ってやる」
「い、いいわよ。一人で戻れるから。モリアにもそう言って出てきたんだから」
「どうせ俺も部屋に戻る。目的地は隣なんだから、どうせ一緒だ」
一人でいきたい、それがどうしてわかんないの。
会いたくなんてないのに。
どうしてそっとしておいてくれないのよ。
「・・・勝手にすれば」
私はそう告げるとそそくさと歩き出した。