俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「いったい、何者なんですか・・・っ」
「何者に、見える?」
ふざけた態度に、眉間にしわを寄せ睨みつける。
そんなことも気にも留めないようにイセさんは笑みを絶やさずベッドの脇にある椅子に腰を掛けた。
「あなたは、神サマ?」
「いや」
「じゃあ、執事とか・・・」
「いや」
そのどちらでもないことは、私にもなんとなくわかった。
この人は、この城にいる誰とも同じ空気を感じない。
だから不思議なんだ。
カインがどうしてこの人を受け入れているのか。
この人がカインといるところは少ししか見ていない。
でも、そんな短い時間でもなんとなくわかってしまった。
カインが、この人の事をどう思っているか。
「ももこちゃんには特別。教えてあげるよ」
「え・・・」
「俺は、情報屋」
そう言って立ち上がったイセさんはにっこりと笑った。