俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「お前を殺すのは最後」
「なに?」
ずっと黙っていた男は、冷静な声でそう言う。
カインの攻撃をひらりとかわし一呼吸を置くと急に体の向きを変えた。
「え・・・?」
一瞬の出来事で。
さっきまでカインと離れた場所にいたはずの男が、一気に距離を詰め私の方に向かってきていた。
「お前の大切なものをすべて奪った後」
冷たく凍るような瞳に捕えられた私は身動きが取れずただ近づく男に息をのむ。
男の鋭くとがる爪が生えた右手が振りかざされるのを見た。
「ももこ!!」
自分の名が呼ばれる声と、突然体に感じた衝撃と。
私には、なにが起きたのかわからなかった。