俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜


「昼食は、ミイナ様とお取りいただきます」

「・・・必要ない」

「そんなわけにはいきません。カインさまを心配し、来てくださっているんです。それに、彼女は正式な・・・」

「うるさい。無駄話は後にしろ」

「カインさま・・・っ!」



シモンは悔しそうに表情を歪めたが、それ以上は口を噤み後ろに下がった。
シモンは、ミイナさんをカインの婚約者にしておきたいんだ。
当然だよね。

私は、相応しくない。
それだけは、わかる。




「・・・私、お昼は自分の部屋で食べるね」



顔をあげ、そう告げるとカインの視線がこちらに向いた。
なにを考えているかわからない瞳で見つめられる。



「そうか・・・」



カインは、ただ一言そう言うと私から視線を反らし再び食事を始めた。
私も俯いて、食べ始める。

今更。
私は、なにも言えない。




< 238 / 376 >

この作品をシェア

pagetop