俺サマ神サマ〜お前今日から俺のヨメ〜
「え、あの、探してたって・・・?」
「さっきまで、カインさまとお食事を一緒にとっていたの」
「はい・・・。それで」
「カインさまが、ももこさんのことをお探しになっていたの。だから私、探しに来たんですのよ」
にっこりとほほ笑まれ私は戸惑った。
今まであんなに敵意丸出しだったのに。
でも、こんな風に笑ってくれるのは悪い気はしないし。
嫌われるのって、やっぱり精神的にも辛いし。
「ありがとうございます。じゃあ、カインを探してみますね」
「カインさまの居場所なら私知っていますわ。お連れしますわね」
そう言うとミイナさんは私の手を取り歩き出した。
手を引かれたままついていく。
繋がれた手を見れば、綺麗なネイルを施した爪。
サラサラと手入れの行き届いた髪、上品なドレス。
きっと、こんな人がカインの隣にはふさわしいんだろう。
そう思うと、胸が痛む。
馬鹿だな。
今更だって思ってるのに。